九州共立大学 宇野研究室 RESEARCH

主 な 研 究 内 容

浮遊羽根車を有するシャフトレス遠心ポンプに関する研究

羽根車の動き 羽根車の浮遊状態、ケーシング内の圧力変動、
流量変動を測定し、コンピュータで解析を行う
 
 一般的なポンプは、羽根車を回転させるために、モータ回転軸と羽根車の間には軸が存在します。この軸の存在によって、輸送流体に軸受摩耗粉や異物が混入する可能性が生じます。飲料や血液、半導体洗浄用純水など高い清浄度が要求される流体を輸送する場合、不純物が混入する可能性を持たないポンプが要求されます。本研究では、リニアモータの原理を応用し、羽根車を流体中で浮遊回転させることにより、流体に不純物が混入する可能性を持たないポンプを開発し、その性能向上について研究を行っています。



流れによって振動する円柱と放出される渦に関する研究
カルマン渦の可視化画像と数値解析結果

  高速増殖炉「もんじゅ」の二次ナトリウム漏洩事故に代表するように、流れに置かれた構造物は、後流に発生するカルマンSM/渦により振動し、構造物の破損につながる可能性があります。本研究では、構造物を円柱に見立て、流れの中に置かれた円柱がどのような振動をするのか測定するとともに、円柱表面に加工を施すことによって、振動を低減できないか調査しています。



吸込みリングによる斜流型ターボ機械の不安定性能の改善

実験風景 吸込みリングの効果により
不安定性能が解消されている
 
 比較的、広い運転範囲が得られる理由から、近年、斜流型ターボ機械の利用が積極的に進められています。しかし、斜流型ターボ機械には、ある運転範囲で大きな振動、騒音を発生する不安定性能が伴うため、これを回避するため様々な対策がとられています。そこで、極力、簡単な構造で取り付けが容易な吸込みリングを用いて不安定性能改善とターボ機械の性能に及ぼす影響について研究を行っています。



未利用水力資源による地球に優しいクリーンエネルギ−開発の促進
 非再生資源の枯渇が目前に迫った今日、「持続可能な循環型社会」の構築が今世紀前半の最大課題である。地球温暖化と相俟って、とりわけエネルギー問題がクローズアップされ、枯渇しないエネルギー資源の有効利用が法的にも促進されている。他の再生可能資源と比較して、二酸化炭素の総排出量が最も少なく、安定供給が望める水力資源は太陽光発電、風力発電以上の潜在能力を持っている。本研究では、既存のダムや堤防などの未利用水力資源を有効活用し、自然破壊を伴わない、クリーンなエネルギーの開発に取り組んでいる。

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