受験生のみなさんへ
アドミッションポリシー
  「建築」とは、人類の最も基本的・文化的営みであり、快適で安全なそして美しく使いやすい空間を創造するための理論と技術と芸術の結晶体であるといえます。本学科では、この「建築」を総合的かつ分析的にとらえる思考の訓練を通じ、一人ひとりの個性と資質を最大限に活かしながら、自らの力で判断し自らの力で問題を解決処理できる人材の育成を目標としています。そのために、デザインする喜びや楽しさを常に感じながら"もの造り"の基礎を学ぶことができるよう、造形実習や構造演習科目を早期から用意し、一人ひとりが自由な発想のもと感性に富んだ創造力を高めるための教育を行っています。また、少人数形式のゼミやプレゼンテーションの機会を多く設け、社会での即戦力となるために必要な自己表現能力を身につけるための教育にも力を入れています。
  また本学科では、一人ひとりの興味や進路に対応できるよう、カリキュラムの有機的連携を考慮した3つの専門コースを設けています。すなわち、建築物の総合的デザインに興味のある人、住まいとその周辺環境のデザインに興味のある人、そして室内の装飾に関連した生活デザインに興味のある人のそれぞれに対応できるよう、「建築デザインコース」,「住環境デザインコース」,「インテリアデザインコース」の3コースを設けています。いずれのコースにおいても、一級建築士資格は勿論のこと、商業施設士補,CAD利用技術者ほか在学中に取得可能な資格についても、その学習と受験を積極的に支援しています。
  以上のような観点から、本学科は次のような人を求めます。

  1. 建築やデザインに興味があり意欲と情熱を持っている人
  2. 豊かな感性と創造力を持ち、夢の実現に向かってチャレンジ
   することができる人
  3. 幅広い専門知識を身につけ建築技術者・研究者として社会
   に貢献したい人
CADの演習

模型を使ったデザイン指導

鉄筋コンクリート構造の実験

光環境の実験
建築デザインコース
 都市計画や街づくりに関わるあらゆる建築空間を対象に、構造・材料、環境・設備、計画意匠など、空間デザインを総合的視野から学びます。将来建築士を目指す人のためのコースです。構造実験や材料試験、建築音響実験や光環境計画演習、さらにはCADシステムによるデザイン演習等の体験型講義を通して、自分が発想した建物を具現化し、より快適で安全な、より美しく使いやすい空間を創造するための理論や技術を身につけます。
住環境デザインコース
 私たちが日常生活を営む住居・生活空間に焦点をあてたコースです。省エネルギーや自然環境との共生を重視した住宅、高齢者や生活弱者に優しいバリアフリーの考え方やユニバーサルデザイン、さらにはコレクティブハウスやケアハウスなど、これからの高齢化福祉社会における新しい住環境のあり方、およびそのデザイン手法について学びます。
インテリアデザインコース
 高品質なインテリア空間に対する人々の文化的志向の高まり、およびそれに伴う高度な専門技術を有するデザイナーの必要性を受け、本コースは時代を先取りするインテリアプランナーの育成を目的としています。建築学科に設けられているのが大きな特徴であり、建築学をしっかり修得した上でインテリアについて学ぶことができます。住居はもちろん、商業・展示施設から家具調度品までを網羅し、また色彩や素材に関する専門知識も勉強します。

カリキュラム(専門科目のみ)

1年次専門科目
 前期 建築構法 
建築計画総論 建築環境論
    造形デザイン演習A
    建築学総論ゼミ(新入生ゼミ)

 後期 建築構造力学 建築構造力学演習 建築材料
    住宅計画 造形デザイン演習B

2年次専門科目
 前期 建築構造力学 建築構造力学演習 建築材料
    建築設計論 建築デザイン論 建築環境工学
    空間デザイン演習A

 後期 木質構造 建築構造計画 建築材料応用論
    建築計画 日本建築史 建築設備計画
    空間デザイン演習B 建築CAD演習

3年次専門科目
 前期 建築構造解析 鉄筋コンクリート構造 鋼構造
    建築材料実験 建築計画 西洋・近代建築史
    建築音響計画 建築環境計画演習 住居論 
    インテリアデザイン 空間デザイン演習C
    


 後期 測量学及び実習 建築構造設計演習 建築構造実験
    
都市計画 建築照明計画 建築環境実験演習
    建築設備計画 住環境設計論 建築デザイン演習

    建築学専門ゼミ

4年次専門科目
 前期
 建築法規 建築基礎工学 建築施工 
    建築色彩デザイン 造園デザイン 画像設計演習
    
建築特別講義 学外研修

 前期+後期 卒業研究(卒業論文・卒業設計)

平成14年度 卒業研究リスト
卒業論文・卒業設計(pdfファイル)は
こちらをクリック。


卒業生の就職・進学
 建築と社会の関わりや建築分野における様々な職種と現状について、グループ担任制を利用した指導を行うとともに、就職課による就職ガイダンスや適正検査、学外企業によるキャリアガイダンスや講演会等と密接に連携し、職業に対する自己適正の発見や就職意識の高揚に、1年次の早い時期から努めさせています。
 さらに、3年次からは希望する業種や企業の選択方法、企業訪問や面接試験への対処方法、また企業訪問後の処置等々、学生個々人が納得のいくまで具体的に個別指導を行っています。

企業
設計事務所 九和設計 国建 楠山建築設計事務所 建築工房チーム21 雅禧建築設計事務所 
真庭建築設計事務所 U&A設計事務所 東條建築設計事務所
レーモンド建築設計事務所
建設会社 清水建設 フジタ 五洋建設 三井建設 不動建設
日産建設 上村建設 佐伯建設 若築建設 ダイヤ建設 
住宅メーカー セキスイハウス エス・バイ・エル 旭化成住宅建設(へーベルハウス)
東日本ハウス 山根木材 ミサワホーム 大和ハウス工業 パナホーム
その他 JR九州 NTT 松下電工エンジニアリング 三菱化学エンジニアリング コクヨ
三菱エレベーター 大京 ジャスコ エイブル オンテックス 城山家具  
官公庁
名古屋市役所 北九州市役所 宮崎県庁 日向市役所 那覇市役所 防衛施設庁
自衛隊
 
教育機関
岡山県教員 山口県教員 熊本県教員 宮崎県教員 沖縄県教員
 
進学
九州大学大学院 九州芸術工科大学大学院 熊本大学大学院 琉球大学大学院
京都府立大学大学院 摂南大学大学院 九州共立大学大学院
 




取得可能資格

 高等学校教諭1種免許状(工業) ※法律改正により、現在、再課程認定申請中。
 1級建築士受験資格(実務2年)
 2級建築士受験資格
 空調・衛生工学会設備士受験資格(実務3年)
 建築設備士受験資格(卒業後一定の経験が必要)
 宅地建物取引主任者
 商業施設士
 インテリアコーディネーター


教員から受験生へのメッセージ

尾道教授(歴史・意匠)>>研究室WEBページはこちら
 人間の頭は“打手の小槌”みたいに、振れば斬新なデザインが出てくるものではありません。創造的な仕事とは豊富な経験と、幅広い見識と、豊かな心に基づくものです。“歴史および意匠学”は古建築を研究するだけではなく、現代建築の設計理論やソフト、そして、デザインなどを考える学問でもあるのです。伝統的建築の調査研究を通して、建築設計の大系的な理論やデザインを学ぶことができるのです。建築家になる人は自分の理論を展開し実践できないといけません。建築が好きな人、建築家になりたい人、本学で建築を学んでみませんか?そして、私と共に研究室で建築を語ろうではありませんか!
尾道研究室


重藤教授(建築材料)
 建築材料?建物を作るときには、色々な物質を使います。そのままの状態で使うこともあるし、加工して使うこともあります。木材、鋼材(普通は鉄といいますが、正確には鉄と炭素の合金だから鋼といいます)、それにコンクリートも全て建築材料です。もちろん、土も紙も布もプラスチックも、空気だって最高の断熱材です。高等学校時代の勉強を基礎にして、これらをどう使えばよいかを考えるのが、建築材料学です。地味な分野ですが、一番大切な分野だと思っています。詳しくは、コロナ社の建築構造講座第7巻「建築材料」をご覧ください。
重藤研究室

堺教授(建築構造)
日本ではあらゆるところで大小さまざまな地震が頻繁に起きています.建物は地震が起こると揺れます.建物の地震に抵抗する能力を耐震性能と云いますが,建物を構成する柱や梁,またブレースや壁などの構造要素が地震力に抵抗します.これらの構造要素が地震力に抵抗できなければ,当然,壊れることになります.確かに過去におきた非常に大きな地震で建物によっては大きな被害を受けたものもあります.では,大きな地震が起きても壊れない建物をつくるにはどうすればよいのでしょうか? 柱を大きくし,窓を無くして壁を厚くする....しかし,これでは部屋のほとんどが柱や壁になってしまい,快適な建築空間ができるとはだれも思いません.構造設計では,小さくて優れた構造性能をもつ構造要素を必要最小限度に配置して,快適な建築空間をつくることを考えています.建物がいろいろあるように,建物を支える構造要素の組合せもいろいろあります.また,新しい構造要素も開発されています.構造要素を構成する材料の力学的性質を理解し,壊れるときにどのように壊れてしまうのかを見て知っておくことは,建物に最適な構造要素を与えるために最も重要なことです.われわれは,実験やコンピュータ解析を行い,鉄とコンクリートを合成して優れた構造性能を持つ構造要素を開発研究しています.みなさんも,建物を地震から守る新しい構造要素を創造して,構造計画・設計について学んでみませんか.
堺研究室


古屋教授(建築環境<音環境>)>>研究室WEBページはこちら
 真に居心地の良い場を提供するためには、光,熱,空気、そして音など、私たちの五感に直接的 に作用する環境要因をいかに制御すべきか、そしてそのために空間をいかに設計すればよいかを考えなくてはなりません。私たちの研究室では、“人間-音-建築”のかかわり合いから、空 間デザインの考え方を探求しています。...赤ん坊の泣き声,祭りの太鼓,スタジオやカラオケボックスを揺する大音量の流行歌,蛙のうたごえ,車の騒音、そして満員のコンサートホールからはモーツァルトのピアノソナタ等々、私たちの周囲にはいつも音波が乱れ飛んでいます。これらの‘おと’を心地良いものにするためには、単に物理的に科学するだけではなく、あくま で‘ひと’を中心に置いたアプローチが求められます。21世紀の、君たちの時代の音環境・音楽空間のあり方について一緒に考えてみませんか!
古屋研究室


永田助教授(都市計画)
  私達が日常使う様々な道具は、箸、茶碗から建物まで多様な形や色を持っています。 なぜ、そのような形や色になったのか?このような素朴な問いかけがデザインを学ぶ上で大 切なことです。多数の人間が集まって住む一つの形である都市は、様々な種類の建築や 鉄道、道路、橋等の基盤施設から成り立っており、一見複雑な形に見えます。しかし、こ のような都市のデザインも、なぜそのような形や色にするかについての理論を学び、又、良い デザインに触れて感性を磨けば、それ程難しいものではありません。本学で私と共に建築 や都市のデザインについて学んでみませんか。
永田研究室


平坂助教授(建築構造)
 あなたが建築へ興味を持ったきっかけは何ですか。「父が建物に携わっているから」、「自分の家を設計したいから」、「自分が設計した建物を子供に見せたいから」・…、人それぞれにこたえは様々です。でもだれにも共通していることは"建築が好きだから"です。そう、好きこそものの上手なれです。そしてチャレンジ精神です。建築は、住環境から街並みひいては都市環境まで広範な領域に及び、建築物としてのデザイン的要求は当然のことながら"空間を構成する構造的な裏付け"がなければ建物は成り立ちません。より快適な住環境・都市環境を追求しつつ"より安全"なそして"人々への安らぎ"と"自然との調和と共生"を求めて一緒に行動してみませんか。


松澤助教授(建築環境<光環境>)
 昼間の建物の内部空間に、その用途にふさわしい光環境をつくり出すにはどうしたら良いかというテーマについて研究しています。建物内部で作業や生活をする人に、健康で気持 ちよく快適な光環境を提供するための研究ですが、最近では、この目的を自然エネルギーである昼光を最大限に活用し、省エネルギーを図ることにより達成する方法を考えています。このテーマにご関心がおありのあなた、私と一緒に取り組んでみませんか。
松澤研究室


宮崎助教授(建築計画)
 我が国の住宅は明治以降どのように発展したかを、主として計画論の側面から研究しています。住宅をどう作るべきかについては、多くの先人たちがいろんなことを言っていますが、それらの内容を調べています。
 ところで、大学は真理を探求し専門知識を身につけるところですが、何を学ぶかを自ら学ぶところでもあり、またどう生きるかを自ら見つけだすところでもあります。受験生のみなさんはまなざしを大きく広げて、受験に臨んでください。
 みなさんの健闘を祈ります。
宮崎研究室


小島助教授(建築設備)
 温室効果ガス削減義務を定めた京都議定書が発効し、建築分野においても 省エネルギー対策や温室効果ガス排出量の低減が今後ますます必要になります。 建物における省エネルギーは、建物自体の熱・空気調節機構の性能向上と 空調およびその熱源システムの最適な構成を十分に考えることが重要です。 また、省エネルギーだけでなく居住者にとって快適な室内環境の実現も重要 であり、これらの両立は今後建築に携わる者の使命でしょう。当研究室では これらの問題に対して計算や実測により、解決策の提案、新手法の考案等を 行い、建築における省エネルギーや熱・空気環境性能の向上を考えていきます。
小島助教授


政岡助手(歴史・意匠)
 日本建築史を研究しています。研究を通じて感じることは、他者からあらゆる制約を受けながらつくられた建築の中にも、製作者の強い創作意欲がデザインの中にみてとれるということです。どんな時代にあっても、つくりたい、表現したい、という強烈な意思がないと、制約に流され、デザインできないまま、単なるやっつけ仕事に終わってしまうのではないでしょうか。これから建築を学ぼうとしている君たちに伝えたいことは、表現したいこと、表現すべきものを、とことん探して、獲得してほしいということです。これは、「旅」に出て、より多くの風景・人々・場所・空間・建築に出会う中で、掴んでいくものかもしれません。みなさんが、本学を、その「旅」の出発点だと決めたなら、微力ながら精一杯「ご案内」して差し上げたいと思います。
政岡助手


問い合わせ先(個人宛メールはご容赦ください)
 〒807-8585
 福岡県北九州市八幡西区自由ヶ丘1-8
 九州共立大学工学部建築学科
 TEL/FAX 093-693-3077
 E-MAIL:kenchiku@kyukyo-u.ac.jp

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